こんにちはFumiko@です。
今回は樹木希林さんの『この世を生き切る醍醐味』を紹介します。
本の紹介
この本は役者である樹木希林さんがこの世を去る半年前に受けたインタビューを収録しています。
樹木さんは1943年東京都生まれ。
61年に劇団・文学座に入りテレビドラマ「時間ですよ」などで有名に。
役者人生の後半は映画に焦点を合わせ、「あん」「万引き家族」「日々是好日」など出演作多数。
2005年に乳がん、13年に全身がんを公表し、長い闘病生活を送っていました。
このインタビューは2018年3月に行われたもので、樹木さんはこの時すでにお医者さんから末期がんであることを宣告されていたそうです。
樹木希林さんの生い立ちや役者としての人生、夫の内田裕也さんと娘の也哉子さんとの関係、そして樹木さんの死生観や信念がわかる一冊です。
感想
私は生粋の樹木希林ファンというわけではないのですが笑、最近の映画「あん」「万引き家族」「日々是好日」などを見て樹木希林ってすごいなぁって思っていた、にわかファンです。笑
まず樹木希林さんって他の役者には代えられない魅力がありますよね。
演技力ももちろん素晴らしいんですが、個性というかとんがった何か、内田裕也さんの言うロックンロールなんでしょうか。
インタビューでは60年代ドラマの話が多かったのですが、私の好きな映画「悪人」の話もあって嬉しかったです。
妻夫木聡さんのおばあちゃん役で悪徳商法に引っかかってしまった後、お金を取り戻しにいく所は心が締め付けられてとても印象に残っています。
それでこの本を読んで、なぜ彼女がそんなにも個性が際立って輝いているのか、わかったような気がしました。
小学校の時に気づいた「人と比べなくてもいいんだ」ということ。
人と比べずに自分の正しいと思うことをする。一緒に収録されている娘・也哉子さんのインタビューでは、自分が美しいと思えない生き方はしたくないんでしょうねと仰られています。
人は人、自分は自分。自分の信念で生きる。
そういう筋の通った人になりたいなと思いました。
そして仏教の輪廻転生の観点から、親から生んでもらったこの身体をお借りしている、その中に自分という性格が入っているんだと思えるようになったとインタビューの中で言っていたのも印象的でした。
樹木希林さんがいい意味で肩肘張らずに自然体に見えるのは、執着というものが無いからなのかなと思いました。
でも1番良かったのは也哉子さんのインタビュー笑！
最後のお別れのエピソードは悲しさの中にも希望に満ちたものがありました。
また父・内田裕也さんとの関係や娘婿である本木雅弘さんとの関係など、也哉子さんの視点を通して、樹木さんがどんな人だったのかよくわかりました。
個性的なご両親の持つ也哉子さんは苦労も多かったと言いますが、このインタビューを読むと、ご両親のことをとてもよく見ていたんだなと思います。
私は自分の母親のことをこんなにしっかり見ていただろうか、これを機会に自分の母親のことをもっと知りたくなりました。
樹木希林さんのように生きたいと憧れるのと同時に、也哉子さんと樹木さんの親子関係に触発されて、自分の母親と私、はたまた自分が親になったらということまで考えさせられた一冊になりました。
実は、読んだらブックオフに売ろうと思っていたんですがやめました！この本は時々読み返す本の仲間入りです☆
一言まとめ
「自分が美しいと思えない生き方はしたくない」
ということで今回は樹木希林さんの『この世を生き切る醍醐味』を紹介しました！
それではciao！
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